「修行が大変そう」
料理人という仕事には、このようなイメージがあるのではないでしょうか。
わたしの夫は料理人で、約10年の修行を経て独立。わたしは「彼女」という初々しい(?)立場のころから、彼の変遷を見守ってきました。

ちょっとしたドキュメンタリーやね。
この記事では、わたしが見てきた修行時代の料理人あるあるを書いていきます。
かくいうわたしも、彼の修行当時は飲食業勤務。似たような立場だったからこそ、サポートし合える部分がありました。
わたしたちが経験したことと、その捉え方の記録です。
「大変だけれど、面白がってみる!」
こんなふうに、状況を変換する術が見つかるかも?
ぜひご覧ください。
修行時代の料理人あるある

さて、早速あるあるを書いていきたいのですが、
- しんどかったアピール
- 武勇伝
- 仕事術
- 転職のススメ

・・・この記事はどれにも該当しません♪
わたしはパートナーとして、彼の経験も自分事として捉えつつ、少しだけ俯瞰して見てきました。
その視点でお届けしていきます。
修行中は大変なこともたくさんありましたが、それをどう変換するかで「経験」としての価値が変わりますよね。

捉え方とその後の行動が大事。
修行時代の経験を経てよかったと感じることをシンプルに表現すると、
ささいなことでめちゃくちゃ喜べる!
ということです。
しかし仕事が大変な日々は、悩みも多く逃げ出したくなるもの。
わたしたちもそうでした。ですので、あるあるの記録と今のわたしたちが過去のわたしたちに伝えたいことを書いています。
考え方のサンプルとして、このあるあるが届けばうれしいです。
①休みが前日に決まる

当時の彼の生活に、「定時」や「週休2日」という言葉はまるで幻。

今週はそろそろ休みあるかも?
こんなふんわりした感覚でした。
わたしはシフト制で働いていて、申請すれば希望の休みも取れる職場でしたが、当然休みが合いません!

休みの合わせ方が永遠に分からん。
そりゃそうです。すべては運なのです。
月に1回休みが合えば、小躍りするほどうれしかったのを覚えています。
ほかにも困ったのはこのようなこと。
- 宅急便の受け取り
- ライブ
- 旅行
1に関しては、もはやネットで買い物をしなければよい!
しかし、不意に荷物が来ることもありますよね。

それがクール便だったときの焦りよ・・・
2と3は大好きなのですが、何かしらの日時予約を伴うわけです。
当時は、完全に別世界として切り離して考えていました。
とはいえ、たまに休みが合えばレンタカーや電車を駆使して、行けるところまで日帰りで行く!

おかげで、友人・知人にはアクティブなカップルという印象が定着しました♪
その反動が大きく、数年後にはこんなことに。
当時に比べて休めるようになった今でも、休日への情熱は変わりません。
修行時代に養った価値観のおかげですね。
②デートの待ち合わせは23時

当時わたしも飲食店で働いていて、シフト制だったと書きました。
しかし、シフトなんてただの紙?ただの表?概念?

何事もない日のほうが、珍しかったですね。
2人とも、終わる時間がだいたい一緒で平均23時ごろ。
互いに何となーく平和に終わりそうな日(予約状況や人員を照らし合わせる)を狙って約束をします。

時間感覚の合致は同業だからこそ。
「最近、自然光のもとで彼の顔を見ていない」
こんなこともあるものです。
当時は20代。だいたい2人とも腹ペコなので、ごはんを食べに行きます。
ここでは、遅くまで営業しているお店をいかに多く選択肢として持てるかがポイント。
同じお店ばかりでは飽きてしまいますからね。
18時に退社してお風呂に入り、テレビを観ながら夕食、その後は趣味の時間。
周りの多くの友人はこのような生活をしていて、連休も謳歌している。

当時は、めちゃくちゃ羨ましかったですよ!
しかし限られた時間だからこそ、「楽しもう!」という心意気がありました。
何より、深夜遅くまで営業されている飲食店さんには、当時から感謝しかありません。
③繁忙期が過酷、でもお祭り感

週末、祝日、大型連休、イベント・・・
細かく刻むようにやってくる、繁忙期の波。
なかでも、わたしの仕事の大繁忙期はクリスマス前後、彼は年末年始。

毎年12月~1月は、お互い記憶がありません。
12月後半は、同棲していても会わないという不思議な日が続きます(笑)
大繁忙期を迎えるまでの、準備が大変なんですよね。
休日があっても、どこか気持ちが落ち着かない。
こんな本を読んで「もっと大変そうな人がいる!」と自分を鼓舞してみたり。

・・・だいぶ追い込まれとったね。
わたしも繁忙期の思い出はいろいろあるのですが、修行中の料理人さんは大変そうでした。
泊まり込み・・・とか。
でもそれが続くと、だんだんハイになってくるのでしょうね。
「今夜寝れないかも・・・」という未来への不安より、
「寝ずに働いてるぜ!」という状況に、燃えてきたことはありませんか?
そんなかんじです。
大変な準備期間を経て大繁忙期を迎えるころには、現場の一体感も芽生えてきます。

これが、お祭り感です。
お祭りを終えると、脱力する間もなく次の繁忙期へ突入!
大変でしたが、心身ともに鍛えられたのは間違いありません。
④自己投資にお金がかかる

低かった給与を、とやかく書くつもりはありません。

毎月がサバイバル!
しかし、そこから自己投資を捻出していたことが、今に繋がっているのだと思います。
- 器や道具をコツコツ集める。
- 料理書を買う。
- 勉強のための外食。
料理書って、高いんですよね。
大判で、写真たっぷりで。だいたい3,000円前後でしょうか。

修行中の彼には、かなりの出費だったと思います。
身銭を切る姿をずっと見てきて、わたしもその大切さを感じます。
買う前にかなり勉強しているし、買った後も全吸収。
料理書は今でも手繰っていますしね。
当時は大変でしたが、自己投資を怠らなくてよかった!

ま、遊びに行くのも一苦労やったけどね。
⑤同業の友だちと仲良し

夫曰く、学生時代に同じ志で繋がった仲間は、どんどん辞めてしまったそう。
その分、今でも料理人として日々頑張っている友人とは、とても仲が良いと感じます。

会えば熱く盛り上がってるよね!

仕事の話になると、つい。
(酒豪も多いし)
そもそも、休日が定まらず夜が遅いと、年々会える人が限られてきますよね。
続ければ続けるほど仲間の存在は貴重。
みんな多かれ少なかれ上記のようなあるあるを経験してきているので、抜群の結束力です。
同じ料理仲間といっても、進路はさまざま。
- 料理長として腕を振るっている人。
- 10年以上同じお店に勤め、責任ある立場を任されている人。
- 親のお店を継いだ人。
- 自分のお店を持つ人。

わたしもよく一緒に話すのですが、
現場の声はいつも刺激的です!
仲間を見ていても、どこか面白がっている雰囲気が感じられます。
さぞ大変だったでしょう・・・という修羅場を経験していても、本人はケロリとしていたり。
経験してきたことも今後の展開も、個性が出るから面白いですね。
すべては捉え方次第。
ひとつの経験も、仲間と共有したりこのように書いてみたりすることで、もっと多角的になっていきそうです。
まとめ

今回は、「料理人の夫あるある!修行時代編」をご紹介しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
- 休みが前日に決まる
- デートの待ち合わせは23時
- 繁忙期が過酷、でもお祭り感
- 自己投資にお金がかかる
- 同業の友だちと仲良し
渦中で頑張りすぎているとなかなか見えないものですが、今では色々な経験をさせてもらってよかったと捉えています。
何事も、面白がるくせが身に付きましたよ!
考え方のサンプルとして、お役に立てれば幸いです。
料理人との人生について興味を持たれた方は、ぜひこちらも見てみてください。
ではまたすぐに!
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